NOJIMA TRANSPORTATION

少し昔話をさせて下さい。
20年以上前のこと、私は一ドライバーとしてこの業界に入りました。

車が好きな私にとって日本の各地を車で飛び回る日々はとても充実したものでした。北海道や九州といった普段なかなか行けない場所を訪れる事ができて、ご当地グルメも楽しむ事ができる。長距離運転の前日は、遠足を楽しみにする子供のように毎回眠ることができませんでした。

そんな充実した日々を過ごしていた私が27歳のとき、突然転機が訪れました。叔父の跡を継いで野島運輸の経営を任される事になりました。ドライバーとしての仕事だけに集中していればよかった生活は終わり、経営者として悩む日々が続きました。正直に言って『自分は社長の器ではない』『辞めてしまおう』と思ったことが何度もあります。

そんな時に支えとなってくれたのが、お客様であり従業員のみんなでした。
経営に関しては全くの素人であった私に、お客様自身が業界の慣習や交渉の仕方、求人や税務の事などを惜しげもなく教えてくださいました。お客様があの時助けて下さらなかったら私はとうに経営者の仕事を投げ出していたと思います。

従業員たちは慣れない私を積極的にサポートしてくれました。私は人に命令するのが苦手なので、今も野島運輸では従業員自ら自発的に仕事をしてくれています。内気で人見知りをする私が経営者としてここまでやることができたのも、お客様や従業員のみなの支えがあっての事でした。

私が弱気になったときはいつも支えてくれた方々の顔を思い浮かべます。
『大丈夫だよ！』
『頑張れ！』
そんな想いに支えられ、平凡な私がこうして会社を続ける事ができています。

私はこの野島運輸を、小さいながらもお客様が満足できるサービスを提供し、社会に貢献できる会社にしたいと強く思います。

皆様とお会いできる日を楽しみにしております。
野嶋 宏行